お茶ができるまでの様々な工程を紹介します。

大和高原の茶畑の一年お茶ができるまで

大まかな茶畑の一年の様子です。

3月

茶畑の準備が始まります。
まだ寒さの残る春先に、眠っていた茶畑を起こす準備を始めます。
越冬した芽を切らないように注意しながら春整枝(浅い刈り払い)をしたり、カルチかけ(畝の間に爪状の刃を立てて牽引する作業)や、防霜扇(茶畑でよく見かけるファンのようなもの)を入れたりします。

4月

肥料をまいたり虫対策
新芽も出てきて茶畑が徐々に明るくなっていきます。
肥料をまいたり(施肥)、害虫対策に力を入れていきます。
一番茶収穫に向けて準備が忙しくなってきます。

5月

新茶茶摘みシーズン(八十八夜)
八十八夜とは立春(2月4日)から数えて88日目のことで、5月の頭頃を指します。
待ちに待った新茶の季節です。一年で一番忙しいといっても過言ではありません。
タイミングをよく見計らって一気に収穫します。
摘んだ葉は、その日のうちに荒茶に加工します。
この時期は製茶工場の周りは新芽や茶葉を蒸す蒸気のとてもいい香りが辺りに立ち込めています。

茶畑

6月

二番茶に向けての準備
七月あたりの二番茶の収穫前の準備です。
表面に残っている一番茶の仮残しを刈ったりの夏整枝を行い茶樹の表面を整えます。
雑草を除草したり等の手入れが欠かせません。

7月

二番茶の収穫
二番茶の摘採・荒茶加工をします。
この時期は成長が早いので急いで収穫します。

8月

深耕
茶畑の畝間の土を深く耕して土壌環境を整えます。
この時期に環境を整えると新しい根が伸び、秋冬の間に栄養を蓄え、春を迎えることができます。
春にいい新芽を芽吹かせるための大事な作業です。
他にも雑草や病気にならないよう、管理作業も続きます。

9月

秋のカルチがけ
引き続き茶畑の管理をしっかり行います。
この時期もカルチがけを行います。

10月

秋整枝・秋茶の収穫
秋の整枝です。茶の生育が止まるこの時期に茶葉を刈り取り、表面を整えます。
この時刈り取った茶葉は秋茶として収穫します。
この時期の茶葉は新茶に比べて固めですが、夏の日差しをしっかりと浴び、カテキンなどの成分が豊富です。
さっぱり渋めの味で脂っこいものによく合うので食欲の秋にぴったりです。
そろそろお茶畑は休眠の時期になります。

11月

休眠へ
気温が下がり十分に栄養を蓄えた茶葉が少し赤茶けて来るのも見られます。
幼い茶の実が実っているのも確認できます。

12月

休眠
茶畑はぐっすり眠りに入ります。

1月

新年
雪にも負けず、寒さに耐えながら新年を迎えます。

2月

春を待つ
まだまだ寒いですが、もうすぐ迎える春に向けての準備が始まります。

大まかな製造工程です。

摘採

生茶摘採をします。
摘み取った生の茶葉を工場へ運びます。
発酵しないよう、日光を遮りながらの運搬はなかなか大変です。
摘採した生茶はその日のうちに加工します。

摘採された茶葉

蒸し

生葉に蒸気を当てて攪拌しながら蒸していきます。
蒸す時間が長いと深蒸し茶となります。この工程で味や香りが決まる重要な工程です。

葉打ち・揉捻

熱風を当ててながら、蒸した茶葉の水分を取り除き、揉んでいきます。この工程で茶葉が柔らかくなります。
乾かしながら揉む工程が粗揉→揉捻→中揉→精揉と続きます。

荒茶

工程を経て仕上がったものが荒茶となります。
大小さまざまな状態の茶葉が混じりあっている状態です。
荒茶は厳重な温度湿度管理をされながら保存され、火入れ加工時に出荷されます。

荒茶の画像
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